<   2006年 01月 ( 7 )   > この月の画像一覧

インド旅行記29

c0024558_14171950.jpg

インドではさまざまな顔をした子供に出会う。

途中のガートで沐浴の風景を眺めていると、水遊びをしていた子供達が寄ってきた。
“ガンガーにお金を投げてごらん!ラッキーなことが起きるよ!”
おそらく観光客に小銭を投げさせて、あとでガンガーに潜ってそのお金を拾い、自分達のものにしてしまおうという訳だ。なかなか可愛い手口である。

僕がお金を投げないことが分かると、“このお金をルピーに変えて…”と一人の子供が言ってきた。彼の手には日本の百円玉が二枚握られていた。
きっと以前、日本の観光客がガンガーに投げ入れたものだった。

今の僕には日本円は必要無かったが、きっとその子は両替してくれる日本人をずっと待っていたのだろう。そんな気無げな姿を想像すると、とても愛おしくなってルピーに両替してあげることにした。
しかも70ルピーという、むしろ僕が損するようなレートで…

“これは君にとってグッドなレートなんだよ!僕が両替屋でラッキーだったな。”
これまでインドで何度もボラれたが、子供相手にこっちが得する必要は無い。思いがけない大金を手にした子供は、喜んで走り去った。

日本で買ってきた飴も、子供達にあげたらとても喜んだ。
そんなときは持っている飴が無くなるくらい、次から次へと子供達が寄ってきた。
本当に貧しいだろう子供から〈バクシーシ〉を求められたら、ポケットに入っていた小銭を渡したこともあった。

しつこく観光客に付きまとう子供もいる。ガイドをしたからと “20ルピーよこせ!”と言ってくる子供もいる。僕も腹を立てキツい言葉で返す。それでも分からなければ、最後は完全にその子供を無視をする。悲しいことだがそれしか方法が無いのだ。

路地を歩いていると、遊んでいた子供が、“写真を撮って~”と言ってくることもある。それがまた可愛いかった。“ナマステ~”というポーズで写真を撮った。

お礼に飴をあげようと思ったら、地面に落としてしまった。それを拾って渡そうとすると、それを見ていた男性が “それを地面に捨てろ…”と言う。よく状況が分からずにいると、彼は持っていた水差しで僕の手と飴を洗い流してくれた。

インド人にとって地面は不浄な場所だ。土を触る仕事の人は、身分〈カースト〉が低いと聞いたことがある。そのため、おそらくガンガーで汲んだその水で不浄な手を洗い流してくれたのだった。
[PR]
by francis-sp | 2006-01-31 15:13 | インド旅行記

インド旅行記28

c0024558_14325073.jpg

路地をしばらく歩いていると、突然〈女神カーリー〉が描かれている壁画が現れた。

真っ黒な肌をしたカーリーが、夫のシヴァを踏みつけている。
4本の腕を持ち、ドクロで出来た首飾りをしている。
生け贄の血を飲み込むために、真っ赤な舌を伸ばしている。

その姿を見て、一目でカーリーだと分かった。
ヴァラナシで始めてカーリーの姿を見た。

近くに居た人に、“カーリーですか?” と尋ねると、やはり“そうだ…”と言う。
カーリーの寺院に向かう途中、思いがけないところでカーリーを見れてとても驚いた。
そしてとても嬉しかった。

遠藤周作の『深い河』に登場していた女神カーリーとチャームンダーは、しばしば同一視される。彼女は他のサラスヴァーティ、ラクシュミー、パールヴァティのように清純でも優雅でもない。美しい衣装もまとっていない。逆に醜く老い果て、苦しみに喘ぎ、それに耐えている。
彼女はインド人と共に苦しんでいる。

『深い河』で読んだような、僕はそんなことを思い出しながら女神を眺めていた。
すると急に近くにいた女性が話しかけてきた。

“Kali is angry, very angry!” (カーリーはとても怒っているのよ…)

カーリーは怒っている。カーリーはもの凄く怒っているのだった…
なぜそんなに怒っているのか?
寺院はおそらくここから近い。僕は先を急ぐことにした。
[PR]
by francis-sp | 2006-01-29 15:29 | インド旅行記

NOSTALGIA 77 OCTET

c0024558_18375911.jpg

Artist name: NOSTALGIA 77 OCTET
Album title: SEVEN'S & EIGHT'S
Release: 05.12.16 in stores
Label: P-Vine Records

久々にぐっと来るような音楽に出会いました。
J-WAVEで流れていて、すぐにHPで曲名を調べて、タワレコに探しに行って買いました。

JAZZです。ライブ版です。どろっとしたような音です。
例えちゃいけないが、“渋さ~”のようなどろっと感です。

そして『NOSTALGIA 77 OCTET』という名前も、何とも言えないカッコ良さがあります。
つい最近、日本に来ていたみたいです。
惜しいことをした!
[PR]
by francis-sp | 2006-01-18 18:46 | 音楽

インド旅行記27

c0024558_17112015.jpg

シヴァの寺院を案内してくれた青年と別れ、カーリーの寺院を探すことにした。
聞くところによると、この路地をひたすら歩いて行けばカーリーの寺院にたどり着けるらしかった。人々に尋ねながら歩いていけば、きっとカーリーの寺院が見つかる…。

“Excuse me. May I ask you…”
“Where is the Kali Temple?”、“I'd like to go to the Kali Temple.”

そんなことを口にしながら、ひたすら路地を歩いた。
人々はとりあえず、いま歩いている路地の先を指差した。確実にカーリーの寺院に近づいている。
今日も朝から暑い。汗が吹き出してくる。1リットルのミネラルウォーターを片手に歩いた。

しかしこの細い路地は、おそらくインドというものを凝縮したようなものだった。

よく旅行記とかを読むと、香港の九龍城やバンコクの中華街など、熱気や混沌に満ち溢れているという意味で “カオスに満ちた”と表現される。僕は 〈カオス〉という言葉の意味は分からないが、いま自分がいるこの場所もきっと〈カオス〉という言葉がぴったりだった。

路地に沿って小さな建物がひしめき合うように建てられている。旅行者を相手にしたゲストハウスや土産物屋やヨガ道場がいくつもある。その他によく分からない建物が連なっていて、その狭い路地を人々が行き交い、沐浴をしただろう人々や、これから沐浴をするだろう人々や、ときどきサドゥーらしき人や牛や犬が歩いたりして、とにかくエネルギーに満ちているのだ。

この路はまるで迷路みたいだが、おそらくガンガーに沿って伸びている。
歩いていると時折り右手に視界が開けることがある。建物と建物の間に急に空が見えることがある。その路地を進んで行けば、ガンガーを望むことが出来た。そしてそこは必ず沐浴場だった。

〈深夜特急〉の作者・沢木耕太郎も、きっとこんな路地を歩いたはずだった。
僕が旅をすることのキッカケとなった本である。

そういう訳で、路地を少し歩いては新しいガートを眺め、また路地に戻って少し歩いてまた新しいガートを眺める、ということを繰り返した。寄り道をしながらカーリーの寺院を目指した。
[PR]
by francis-sp | 2006-01-03 17:48 | インド旅行記

川越巡り


c0024558_19293842.jpg新年、あけましておめでとうございます。
お正月休みは、実家の川越に帰ってのんびりしております。

今日は地元の友達と初詣を兼ねて『川越の街』を巡ってまいりました。
川越と言えば、“小江戸・川越”なんて言われて、古い蔵作りの町並みやお芋のお菓子で有名だったりします。僕は中学から川越に約10年間住みました。遠足で一度川越巡りをしましたがその記憶はほとんどなく、今日は十数年ぶりの川越の街でした。

今回は喜多院-川越城本丸御殿-蔵作りの町並み-菓子屋横丁-時の鐘-蓮馨寺というコースを徒歩で歩いて廻りました。

c0024558_21215192.jpg久々にじっくり歩いて感じたのは、この街がお寺や神社やお祭りなど、そういう日本の良き習慣と深く結びついているということです。京都のようにとてもお寺が身近であったり、古い建物を残そうとしていたり、逆に新しい建物も蔵作りの町並みに合うように考えらたデザインであったり、、
京都や鎌倉で見かけそうな風景が幾つもありました。

そういう街を歩いて、とても日本的な風情を感じたし、川越の人や街からエネルギーを感じました。
僕はよく、海や山のような自然や、お城やお寺のような名所などが身近にある場所や、そんなところを実家に持つ友達が羨ましかったりしたのですが、今日川越を廻ってみて、自分が育った場所も実はとても素晴らしく楽しい場所だったことを実感しました。

そして友達にも自慢したり教えてあげたくなりました。機会があれば皆様方をご案内いたします。なんだかこれこそ “ブログ”っぽいっすね!
とりあえず “ビバ・川越”ということです。
[PR]
by francis-sp | 2006-01-02 19:29 | today

インド旅行記26

c0024558_23384629.jpg

インドに来てはじめてヒンドゥー教の寺院に訪れた。
ヒンドゥー教の祈り方や作法はよく分からないが、見よう見まねでヒンドゥー教の人々と同じようにシヴァに祈りを捧げた。

まず入り口の露店で5~10ルピーくらい払い、綺麗な花の首飾りと一握りの花をもらった。そして履いているサンダルを預かってもらい、裸足で寺院に入った。中はひんやりして涼しい。天井からところどころ吊るされた鐘を鳴らしながら、回廊を左回りに進んでいった。

街を歩いていて聞こえてくる鐘の音は、どうやらヒンドゥー教寺院のものだった。

回廊の壁にはびっしりとサンスクリット語で何かが書かれている。
シヴァの寺院だけに、シヴァのシンボルであるリンガを形どった石造がいくつも置かれている。
人々はそれらに額を付けて祈りを捧げ、花を添えている。

オレンジ色の衣装に身をまとった修行僧らしい人々が座っている。
彼らがきっとサドゥーなんだ、と思った。

四角い回廊を半周すると、内壁に扉がありさらに中に入っていった。
鐘を鳴らしながら進んでいくと、小さい部屋がありそこに大きなリンガが祀られていた。そこに人々がひしめき合い、リンガの周りを廻りながら祈りを捧げているのだ。彼らは右手で花をばらまくようにリンガに捧げ、リンガの白い液体を頭と口に注いでいる。
目に見えない渦のようなものを感じる。僕も彼らと同じように祈りを捧げた。

何とも言えないスピリチュアルな体験だった。
心と体が無になり、意識が朦朧としてくる。見えない力に上から押されているような、自分の存在が薄くなっていく。核に触れた気がした。

リンガの液は甘い味がした。
[PR]
by francis-sp | 2006-01-02 00:26 | インド旅行記

インド旅行記25

c0024558_15423678.jpg

なんと僕が泊まっているゲストハウスの真ん前に、ヒンドゥー教の女神カーリーの寺院があったのだ。たまたまタクシードライバーに勧められて選んだゲストハウスだ。それもゲストハウスの正面で、昨日から何度もその寺院を目にしているのだ。
その偶然に僕はとても驚いた。

インドって国はそうなんだ。平気でそんなことが起こる。

朝気持ちよく目覚めたのに、窓の外を見てみると貧しい路上生活者が見えたり、レストランで食事をして満足して外を出てみると、物乞いからバクシーシを求められたり、親切だと思った人が実はカネが目当てだったり、、心地よかったり不快だったり、気持ち良かったり不愉快だったり、、偶然では考えられないことが次々と起きたりする、そんなことが繰り返される。さっきまでの気持ちや感情が続かないのだ。どこかへ行ってしまったり、すぐに正反対の気持ちになったりするのだ。

ヴァラナシに来てそんなことが続いている。
でも僕はそれをむしろ楽しんでいた。こんなエキサイティングな経験は初めてだ。
こんなことは日本ではありえない。

“寺院のオープンは9時だ。それまでレストランで朝飯でも食べていけ…”
ゲストハウスの主人はそう言ったが、僕は“じゃあそれまで先に大きいほうのカーリー寺院に行ってみます!”と言って朝のヴァラナシの街を歩くことにした。

主人がアドバイスしてくれた。
“いいかよく聞けよ。お前がこの街を歩けば、たくさんの人間から声を掛けられる。旅行者だってことでカネを取ろうとしたり物を売りつけようとする。声を掛けられてもそんな輩は絶対に無視するんだぞ。付いて行っちゃダメだぞ!”
デリーに居るときから僕はそんなこと分かりきっているが、“ありがとう。気をつけるよ”と礼を言って歩き出した。

そしたらものの50メートルも歩かないうちに、一人のインド人学生から声を掛けられた。
“これからシヴァの寺院に行くんだけど一緒に行かないか?今日は月曜日でシヴァの日だから行ってみるといいよ”
“今日は月曜日だっけ?シヴァの日なんだね。初耳だよ。いいね!じゃあ連れて行ってくれ!”僕は彼の親切を快く受けることにした。
よし、カーリーを観る前にシヴァ寺院だ。女神カーリーの夫はシヴァなのだ。
もし彼があやしかったり、カネを求められたら断ればいいのである。
それより彼からヴァラナシやヒンドゥー教のことを教えてもらえそうだ。

こうしてヴァラナシ二日目の朝が始まった。
[PR]
by francis-sp | 2006-01-01 16:36 | インド旅行記


音楽、旅、本、サッカー、日常などをテーマにfrancisが気ままテキトーに語っています。本でも読むような感じで、ゆっくり見てくれたら嬉しいです。


by francis-sp

プロフィールを見る
画像一覧

S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31

ライフログ

黄泉(よみ)の犬 (文春文庫)

Dis Is Da Drum

ライヴ

Live in Europe

Masterpiece

地の果てのダンス

3 Cities

THE WORLD OF TAIKO DUB

旅をする木

ワイルドサイドを歩け

今知りたい世界四大宗教の常識

カテゴリ

全体
A day in the life
秩父巡礼
インド旅行記
travel

音楽
today

最近
園芸ブログ
釣り入門
サッカー評論
ペニーレインでバーボンを
【庭】プロジェクト
未分類

お気に入りブログ

off the PITCH
*情熱大陸*ブラジルの写...
star name cafe

その他のジャンル

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

画像一覧