Que Rico!

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ペルーの首都リマは、半日も歩けば周れてしまうような小さな町だった。
リマの中心はアルマス広場とカテドラルがあって、それを中心に町が広がっている。見どころと言えば教会とかそれくらいしかない。

町を歩くと〈POLICIA=警官〉を多く見かけた。
治安は安定しているとは言えないのだろう。“カバンは前で抱えて持つように”、“腕時計は外していきなさい”、“あの橋から先へは決して行かないように…”宿の主人がそう忠告してくれた。街角には必ず警官が立っていて目を光らせている。彼らがこの町の秩序を保っているような印象があった。旅行者の私にはそれがありがたかった。

日本を旅立ってまだ一週間。いよいよ南米の旅がはじまった。
南米の国を歩くこと自体が、私にとって新鮮で刺激的だった。

この町は車の排気ガスで埃っぽくて、日本の真夏のように暑い。
くだけたバーみたいなところに入り、〈セルベッサ=ビール〉を飲んだ。“ここで休んでいいか?”みたいなことを聞いたら、若いメスティーソの青年は“構わないよ”という仕草で親指を立てた。この町は人種的には、白人とラテンアメリカの先住民〈インディオ〉の混血であるメスティーソが大半を占めている。女たちは肌が浅黒く豊満な肉体をしていて、暑いためか露出をしている人が多い。腹が出ていようが足が太かろうが、そんなことは気にしていない。どこからかノリのいいサルサが聞こえてきた。ラテンの国にやってきた気分にさせられる。
たまたま通りがかった店で〈セビッチェ〉というタコやサバ、豆、オニオンが入った魚介類のマリネを食べた。酢の味でさっぱりしていて、この暑い国にはよく合っている。水やパンやコーラを買ったりして、そうやってこの国の物価や紙幣に少しずつ慣れていった。

スペイン語は相変わらず分からないし知らない。英語もほぼ通じない。それでも人々に道を聞いてバス会社で一番安い〈クスコ〉行きのチケットを買うことが出来た。帰りも道に迷ったが、身振り手振りで通りの名前を言えば、誰もが親切に教えてくれた。彼らがそうであるように“グラシアス!”と笑顔で礼を言った。すべては“ノリ”で何とかなっている。

そんな南米の雰囲気は好きになれそうだった。南米は私に合っているのかもしれない。
そして私の中で“南米=危険”というイメージが、もっとポジティブなものに変わりつつある。

明日の夕方には世界遺産の街〈クスコ〉へ向かう。バスの旅は初めてだ。これを経験することでまた一つ何かを感じることができるだろう。

南米の旅を終えた数ヶ月後、スペインに渡った時、“お前はペルー人に見えるな…”としみじみ言われたことが何度かあった。黒髪に日焼けした肌、南米訛りのスペイン語を発する私を、彼らは“ペルー人に似ている”と思ったのだろう。

そう言われることは、南米で数ヶ月旅した私には、あながち嫌ではなかった。
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by francis-sp | 2008-09-01 01:02 | A day in the life


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